東洋オステオパシー協会

オステオパシー医学の普及を行っています。

ホーム > ご挨拶 > 名誉理事長ご挨拶

名誉理事長ご挨拶

医業類似行為にたずさわる者として、先ず考えを明確にしておかなければならない事を述べさせて戴きます。最近やっとこのオステオパシーと言う言葉も一般に 少しは知られる様になってきました。それは、国民の自己の健康に対する関心度が高まったからです。

ところで、オステオパシーはよくカイロプラクティックと対比される事が多いのですが、一般への認知度から言えばカイロプラクティックの方が遥かに上です。それはなぜかと申しますとカイロプラクティックは発祥地のアメリカでも民間療法として発展してきたものであり、オステオパシーは医学界の中だけのことであるため閉鎖的なものであった為と思われます。

しかも、手技療法である為、一部の医師以外は殆どこれを用いなかったので発展や知名度を上げる事の妨げになったと思われます。一方カイロプラクティックは民間療法として発展し、現在アメリカでは準医師扱いの資格と地位を確立しています。

そういう背景の元、日本では国際基準に準ずるM.R.O.という資格を取得する様に海外の教育機関や団体と提携し権威づけをして知名度を上げようとしています。アメリカに於いてオステオパシーは医師の資格の為、日本で同等の資格を得るには医学大学を作らなくてはならず、そしてそれが無理なためです。海外の団体と提携と書きましたが、なかなかアメリカの大学とは提携できませんので、イギリス、カナダ、フランス、オーストラリア等の教育機関と提携しているようです。

しかし、これらの教育組織や団体は日本と同じで私的な組織が殆どです。その為、日本でのセミナーの開催を積極的に勧めるという営利的なところが見受けられます。残念ながらこれを甘受しているのが日本の団体です。M.R.O.と云う資格も2年に1回更新の為にセミナーを受講しなくてはなりません。

私の協会が海外の教育機関と提携していないので教え方が間違っている(云々)と批判する様な書き込みをネット上で目にしました。私は常々言っています。「良いものは何でも取り入れる。」と。ですから、学院を始めたころから、教本通り、又外人講師から習った事をそのまま忠実にやることより、常に、少しでも治癒率が上がる方法があれば、そのように改良してやっていくことを旨にやってきました。

オステオパシーを教えるという点で、当協会は日本では古い方にはいりますが、オステオパシーの正統性とか伝統とかは一切問題にしていません。教授内容も100%オステオパシーとは言えません。が、80%はオステオパシーの理論・技術の優秀さに惹かれて基礎としています。また、良いものであれば、カイロプラクティックや光線療法であれ取り入れオステオパシーを組み合わせる事で治癒率を上げることを第一としてやってきました。

そして当協会でお教えするテクニックは、全て私自身が何百何千と言う臨床結果を得たものであります。単純にアメリカ人講師に習ったとか、教本に添って忠実に説明を加えるだけとか、自分が実際に臨床結果を得ていない様なテクニックを講義するようなことはありません。

当協会ではオステオパシーのテクニックの中でも比較的習得しやすく、ソフトで危険性や副作用のない治癒効果の高いテクニックを選んでお教えしています。勿論その中には指先の鋭敏な感覚や何年も修業が必要なものもあります。

テクニックだけでは有りません。理論も充分納得できる様に解り易く説明しています。理論と臨床(実際の治療)が合致してこそ科学性が立証されるのでありますから。

又、テクニックの原形よりも実際の臨床結果がベストであったものは若干アレンジしてあるテクニックもあります。一例を挙げますと、C.S.T.(頭蓋仙骨療法)と言う神経障害に対応する素晴らしい治療法があります。その中で「腰仙部の解放」と言うテクニックがありますが、これを若干アレンジして椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症等から来る脚・大腿・膝などの痛みやしびれ等の坐骨神経痛を何百となく快復させています。

この様に当協会では自分で好結果を得たテクニックを解り易く又確実にものに出来るように指導することを心掛けています。むやみに医学だからと言って権威的に難しく講義する事はしないようにしております。

要するにいくら多くのテクニックを習っても、いくら多くの講習を受けても、いかに偉い先生から指導を受けて資格を得ても、患者さんを治してあげなければ何もなりません。治療は患者さんの為にあるのです。「治してなんぼのもの」なのです。

東洋オステオパシー協会 名誉理事長 理学博士

早瀬久義

ご挨拶

ページのトップへ戻る
inserted by FC2 system